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研究の概要

データ同化技術に基づく水利施設のアセットマネージメント

ため池を中心とした農業水利施設(土構造物)について、データ同化・侵食モデル・リスク評価を融合させて機能診断技術を深化・発展させ、 資産管理や費用便益・公会計の概念を付加して、農業水利施設を社会的便益を供給する社会資本/資産とみなしたアセットマネジメント行っています。 これは、従来からある農業水利施設ストックマネジメントにおける機能診断を高度化させ、農業水利ネットワークの保全を図るものとなっています。

「物理数値シミュレーションモデル」と「現実の観測値」を組み合わせ,新たな知見の獲得や予測精度の向上を目指すための手法をデータ同化と呼びます。この手法を用いて土構造物がどのように振る舞うか、内部に劣化した領域があるかどうか、などを観測値から明らかにしようとします。理学/工学の他分野とも競合する先端的な研究領域です。 データ同化と現象予測の関連性については、最近の成果とともにこちらに掲載しています。

公表論文

若林 孝,村上 章,珠玖隆行(2012):データ同化による近接施工のリスク評価,農業農村工学会論文集,第281号,pp.51-61.

新村隼人,片岡資晴,村上 章,大野進太郎,藤澤和謙(2012):粒子フィルタによる土の弾塑 性モデル/パラメータ同定,土木学会論文集A2分冊(応用力学)特集号,Vol.68, No.2, pp.I_115-126.

西村伸一,珠玖隆行,西村友希,藤澤和謙,村上 章(2012):粒子フィルタを用いた軟弱地盤の残留沈下予測,土木学会論文集A2分冊(応用力学)特集号,Vol.68, No.2, pp.I_103-114.

Murakami, A., Shuku, T., Nishimura, S., Fujisawa, K. and K. Nakamura (2012): Data assimilation using the particle filter for identifying the elasto-plastic material properties of geomaterials, Int. J. Numer. Anal. Methods Geomech., DOI: 10.1002/nag.2125.

Shuku, T., Murakami, A., Nishimura, S., Fujisawa, K. and K. Nakamura (2012): Parameter identification for Cam-clay model in partially loading tests using the particle filter, Soils and Foundations, Vol.52, No.2, pp.279-298.

珠玖隆行,西村伸一,村上 章,西村有希,藤澤和謙(2011):データ同化に基づいた信頼性解析法による土構造物の性能照査,地盤工学ジャーナル,Vol.6, No.3, pp.415-426.

小林 晃(2009):灌漑施設のLCC分析,地盤工学会誌,Vol.57, No.3, Ser. No. 614, pp.22-25.

Hayashi T. and Kobayashi A. (2008):Computation of life cycle cost of irrigation tank, The 4th International Conference on Advances in Structural Engineering and Mechanics (ISBN 978-89-89693-20-8-98530), pp.1424-1436.